上野蓮 ポルトガルレース参戦レポート

今回フカヤレーシングの竹内選手と松本選手からの誘いでサンシャインレーシングチームの黒瀬選手と一緒にUCIポイント獲得を狙う為、ポルトガルへ行ってきました。
 
 
若者だけで海外のレースにチャレンジする今回の遠征はとても新鮮で、勉強になった遠征となりました。
 

ポルトガルMTB

今回、参加した大会はポルトガルMTB。
ステージレース形式で、タイムトライアルを入れて6日間、355㎞獲得標高1万200mの激しい山々をペアで走る大会です。
 
 
参加者はMTBマラソンの世界チャンピオンから一般の方まで出られる大会でとても人気の大会でした。
ポルトワインのぶどう畑の中を走り抜けたり、山の頂上には大きな風車がありその真下を走ったり、コース上には飼われている牛やヤギが普通に歩いてたりと普段走らないような場所でレースは行われました。
 
以下レースレポートです。
 
 
1日目は32㎞のタイムトライアル。
タイムトライアルは全選手1分ごとにスタート。
僕らのペアは男子エリート4組目でスタートした。
次の日からのスタート位置に影響するので出来るだけ前の方へ位置取りをしたかったため、スタートからハイペースな展開。
1つでもトラブルを起こすとタイムに影響するので丁寧に走る事を心掛けた。
トラブルなく無事にゴール。
結果は4位と想像よりもいいリザルトでタイムトライアルを終える事ができた。
 

ステージDAY1

総距離82km獲得標高2200m。
この日から本格的に長距離レースのスタート。
タイムトライアルの倍以上の距離を走る為、
ステージレース経験者であるペアの黒瀬選手のペースに合わせて走った。
途中、周りの選手とパックになりながら少しずつ順位を上げていった。
激しいロックセクションも多く設けてあったが、ノントラブルで走り切ることができ、5位でゴール。
その日も何事もなくホテルに戻った。
その夜、まさかの熱を出してしまった。
フカヤレーシングの松本選手の付き添いのもと、病院に搬送され診察と治療を行ってもらった。
体調は少し良くなったが、次日の体調を見て無理をしない事を条件に医師から走る事を許してもらった。
 
 

DAY2

ステージの中で1番距離の長いクイーンレース。
朝起きると体調は前日よりも良くなり、走る支度をした。
9時にレースがスタート。もちろんペースは上がらない、フィードゾーンではしっかり水分、補給食などをとりゆっくりではあったが完走を目指した。
前半から今まで見た事のない壁の登りや、激しい下りセクションが坦々と続く。
心が折られそうになったが、常に黒瀬選手が励まし、声をかけ続けてくれたおかげで、ペダルを漕ぎ続けることができた。
なんとか2人で協力し、7時間かけてフィニッシュ。
この日もすぐにホテルに戻り、早めに夕食を済ませ、休む事に集中した。
 
 

DAY3

総距離60km獲得標高1600m。
体調は良くなったがまだ安心はできない、
実質4日目なのでペアの黒瀬選手も疲労が溜まり、余裕はない状態だった。
前半はお互い体の調子を見ながら走り、途中フカヤレーシングのペアとも合流し、4人でペースを作った。
まだ病み上がりの為、ある程度一緒に走った後は2人とは別れ、また2人でペースを維持。
後半に連れて調子が上がってきたので、少しでもロスしたタイムを取り返す為、ペースを上げて走った。
無事にトラブルもなく8位でゴール。
90㎞のレースの後だったのか、とても短く感じ、余裕を残してゴールする事ができた。
 
 

DAY4

6km 4周回  総距離24km
この日はクロスカントリーの日で競技時間も短かった。
朝、黒瀬選手から体調が悪い事を知らされる。
DAY2では黒瀬選手にとても助けられたので今回は自分がサポートする番だと思い、出来ることをした。
スタートは勢い良く、飛び出すも体調が悪い黒瀬選手はもちろんペースが落ちる。
無理にペースを引っ張るのではなく、黒瀬選手のペースを尊重しながら走る事を心掛け、無事にゴール。
この日は助ける側の心境も分かって、とても勉強になったレースになった。
 
 

DAY5

総距離64.5km獲得標高1500m
長かったステージレースも最終日となった。
ここまできてリタイヤは絶対にしたくなかった。
前半いいペースで走るも、黒瀬選手はまだ病み上がり。30キロ過ぎた頃からペースが落ち始めた。だが、焦りは全く無かった。
焦ってもミスを起こしたり、ペアの体調を崩してしまうからだ。
残り数キロに入った所で、黒瀬選手は残りの力を出し切りに掛かり、ペースアップ。
ゴールのゲートが見えた時は涙が出そうだった。
最後は2人で手を繋ぎ両手を掲げ、ゴールした。
嬉しかった。
今までここまで過酷なレースを走った事がなかったので、ゴール後一気に達成感に満ち溢れた。
 
 
完走できたのはペアの黒瀬選手、フカヤレーシングの2人の協力もあり完走できました。
感謝しかないです。
結果はエリート8位。
UCIポイント55ポイント獲得。
 
 
 
レース後は4人でポルトガルの街で美味しい夕食をレースの感想を語りながら食べました!
 
 
この度は日本から沢山の応援ありがとうございました!
次のレースは愛媛県、八幡浜で行われる、CJU(アジアシリーズ)に参戦します。
目標は勿論優勝です!
チームメイトの岡山優太も参戦予定なので、引き続き、MASAYA Young Ridersの応援宜しくお願いします!
 
MASAYA Young Riders 上野蓮
岩崎正史 この記事を書いた人
岩崎正史